まずは医師から運動許可を。
マシントレを軽めから。
TEN様
はじめまして。ご質問拝読しました。疾患を有する方にアドバイスやご指導をする前提として、かかりつけ医師の運動許可が前提になります。運動の種類や方法、強度や量によって治療の妨げになったり、かえって疾患や症状を悪化させることがあるからです。また運動許可があった場合でも疾患の種類や程度、症状などによって、「やってはいけない動作」が存在します。頸椎ヘルニアの場合、頭部の後屈が禁忌になる場合、逆に前屈が禁忌になる場合があります。運動再開前にこの2点をご確認ください。
以下、医師のトレーニング許可を前提にアドバイスいたします。
まず、頸部周囲の筋肉以外の筋トレを行っても、基本的には頸部そのものに負担をかけることはなく、したがって筋トレが頸椎ヘルニアを再発させたり悪化させる心配には及びません。
ただ頭部は全体重の7~8%もの重量があるため、仰臥位姿勢のエクササイズ(ベンチプレスなど)、腹臥位姿勢のエクササイズ(レッグカールなど)、前傾姿勢のエクササイズ(ベントオーバーローイングなど)は、体位を変換する際に思いがけず頸に負担をかけてしまうことがあるため、上半身を床と垂直に保つ、つまり座位姿勢で行うエクササイズを中心に行うことをお勧めします。
TEN様のご質問に「マシントレーニング」とありますが、大部分のマシンは上半身を床と垂直に保った座位で行いますので、当面はマシントレーニングに限定した方が良いでしょう。
この場合でも高重量を扱うと頭を背もたれのシートに押し当てて踏ん張ってしまったり、息をこらえようとして首に力が入ってしまいがちです。これを避けるために、比較的軽めの重量を使って回数を多めに、ゆっくり呼吸をしながら行いましょう。(最大挙上重量の60%程度の重さを15回程度挙上、2秒で挙上して3秒で下降させる)。
また頸椎ヘルニアでは腕に力が入りにくかったり、物を掴みにくい場合もあります。頸椎ヘルニアを発症する前に5年ほど筋トレを行ってらっしゃったと思いますが、1年間のブランクによる筋力低下も考慮し、ごく軽めの重量で再開し、当面を首に負担をかけない(頭部を前屈、側屈、後屈させない)フォームを覚えることを優先してください。
マシンのバーを握りにくい場合は、トレーニング用グローブや滑り止めのついた軍手を利用して頂ければと思います。
相談者DATA
名前:TENさん
年齢:47
性別:男性
身長:172 cm
体重:68 kg
BMI:23.0
職業:美容師
スポーツ、身体活動:
中学で野球 6年位前からの週に3回ジムでウェイト
既往歴:脛椎ヘルニア
健康状態:健康体
平均食事回数と量:
朝:おにぎり
昼:日替わり定食
夜:お弁当 ビール一本と焼酎お茶割り5杯程
間食(補食):特に食べません
平均睡眠時間:5~8時間