分食、睡眠、アルコール減がポイントです。
ダイエット中の「食欲との戦い」は永遠の悩ましいテーマですね。じっと根性で耐えてみても、それがストレスになってついつい反動でドカ食いしてしまう……。
食欲が抑えられないことを自分の意志が弱いからと罪悪感に感じるのではなく、”空腹感/満腹感を発信する脳の司令センターをコントロール”することでダイエットを成功させましょう。
脳の視床下部と呼ばれる部分は司令センターのようになっており、そこで私達の食欲はコントロールされています。「グレリン」というホルモンが発するシグナルが視床下部に届くと食欲を増進させ、反対に「レプチン」と呼ばれるホルモンは食欲を抑制させる働きがあります。食べるか食べないかを決めるのはこのホルモンです。
これを踏まえて最近オールバックさんの食事データを拝見しますと、以下3つのことをご提案させていただけるかと思います。
①昼食を増やし、夕食は「分食」しましょう。
活動量の多い日中(昼食)の食事量が少ないので、夕食になる頃には強い空腹感があるのではないでしょうか?空腹時はグレリンの分泌が増え、「食べろ食べろ」という強力なシグナルが頻繁に脳に送られますから、空腹感のあまり食べるスピードも早くなり、量に歯止めがきかないほど食べ過ぎてしまうことになります。また空腹時間が長ければ、その分夕食の栄養吸収がよくなり、脂肪が蓄えられやすくなります。
お昼ご飯をあと2品増やし(1品は少量の炭水化物、もう1品は野菜)、さらに昼食と夕食の間に「分食」(間食ではなく、夕食で食べる分を分散させた食事です)をとることで、空腹状態が続くことを防ぎましょう。おすすめは少量の炭水化物(玄米や雑穀米など)です。腹持ちもよく、食物繊維を含むので血糖値の上昇がゆるやかなため空腹感が抑えられます。
②睡眠時間をあと3時間確保しましょう。
睡眠時間は食欲と非常に深い関係があります。睡眠時間が少ないと、グレリンの分泌が増えて食欲が増す一方、レプチンの分泌は低下して満腹感を感じにくくなるのです。お仕事やおつきあい上難しいかもしれませんが、ダイエット成功のために、ぜひ一考していただけたらと思います。
③ダイエット中のビールは1杯までにしましょう。
アルコールはレプチンの分泌を低下させるので、食欲のコントロールが難しくなります。酔うとついつい止まらなくなる。。のでダイエット中はセーブしましょう。お酒を飲むとカラダはアルコールの分解を優先させるので、その間脂肪とたんぱく質の代謝は後回しにされ、結果体脂肪がつきやすくなるというデメリットもあります。
また、ご質問から話が逸れてしまいますが、クロスフィットにはまっていらっしゃるとのこと、食事データからゾーンダイエットを実践されているとお見受けしました。食事内容を分析しますと、ビタミン・ミネラル・食物繊維がどれも不足している状態だと思います。ビタミン・ミネラルはカラダの代謝をうまく回すための大切な着火剤ですし、食物繊維はたんぱく質の多い食事で荒れがちな腸内環境、便通を正すために欠かせないものですから、毎食必ず野菜やきのこ、海藻なども一緒に召し上がってください。
現在の運動習慣に、整った食事習慣が加わればダイエット成功まちがいなしだと思います。ご成功をお祈りしております!
相談者DATA
名前:最近オールバック
年齢:32歳
性別:男性
身長:172 cm
体重:78 kg
BMI:26.37
体脂肪率:18 %
職業:アパレル
スポーツ、身体活動:
社会人でランニングとトレーニング
最近クロスフィットにはまる
既往歴:なし
健康状態:よし
平均食事回数と量:
朝:たまごかけご飯1杯、納豆1パック、豚バラ肉の素焼き200g、お茶
昼:コンビニで、ツナおにぎり1個、さけるチーズ1個、ゆで卵1個
夜:飲み屋にて、焼き肉(ロース、カルビ、タン、ハラミなどを各2~3枚分)、シーザーサラダ1/2人前、青魚の焼き魚1/2人前、焼き鳥7串、、チャーハンや混ぜご飯1/2前、ビール中ジョッキ2杯、烏龍茶コップ2杯
間食(補食):たまに100円サイズのチョコレート菓子を1つ
平均睡眠時間:3~5時間