同じ体脂肪計、同じ条件で測ってみて。
宮本さんは、頂いた情報から判断いたしますと、筋肉質で痩せているという体型のはずです。
結論を先に申し上げますと、ある程度痩せている人にとって、「太る、痩せる」は「見た目」がすべてであり、数値にとらわれる必要が無い状態という事です。数値をもしも重視されているなら、「そもそも論」を考えなくてなりません。
ではその「そもそも論」のお話をいたします。そもそも、体脂肪の計測というものは「予測」でしかありません。宮本さんが使用されている体脂肪計は、体に微弱電流を流してその電流の抵抗値を測定するという仕組みのものです。電流は、体内の水分量が多いと抵抗が少なく、水分量が少ないと抵抗が多くなります。筋肉は水分が多い物質ですので「電流を通しやすく抵抗値が低く」なります。逆に体脂肪は電流を通しにくいため、「電流を通しにくく抵抗値が高く」なります。
体脂肪計はその「抵抗値」を見ているだけなので、もしも大量に水分を摂取した後で測定すれば「抵抗が低く」なり、測定器は「抵抗が低いので、筋肉が多く体脂肪が少ない人」と判断してしまうという事です。すなわち、本当に体脂肪がどれくらいあるかという事でなく、あくまで「予測」で判断しているだけという事です。6%から最大8%までの誤差があると言われています。
宮本さんは毎晩お酒を飲まれるという事ですが、何時まで飲んでいて、朝何時に起きて測定したかで当然体内水分量の違いがあり、測定結果に影響します。すなわち、そもそもの測定結果が信用できない数値になっているという事です。
病院で測定した結果と、家で毎日測定している結果とは、そもそも体のコンディションが違う状態の測定のために、これも比較できる数値でないという事です。
私も実は、シャイプアップを目的とするクライアントには体脂肪を測定するという事はやっていません。なぜなら、毎回異なるコンディションで測定する可能性が高いため、信用できない数値に一喜一憂しても意味が無いからです。
私の判断基準はあくまで「見た目」です。
体脂肪計の各メーカーは現代では本当に高性能です。誤差もほとんどありません。ただ、これが本当に有効なのは、「あきらかに肥満」という人に、「あなたは肥満ですので改善が必要です!」と知らせるためと言っても良いかもしれません。
基本的に痩せている人にとっては、そのわずかな誤差が大きな問題と感じてしまうはずです。誤差であると認識する必要があるという事ですね。機械の数値でなく、メジャーで測定したウエストや胸囲の方が、今の宮本さんには適切な数値かもしれませんね。
もしも、それでも体脂肪計の数値で判断したいなら、以下の条件で測定してみてください。
① 必ず同一メーカーの測定機で測定する
② 宮本さんが実施されている「朝一排尿後」に測定条件を限定する
③ 前日の夜に飲み過ぎた日の翌朝の測定は信用しない
でも、一喜一憂しないでください。
肥満でない人にとって重要なのは、あくまでも「見た目」です!
相談者DATA
名前:宮本晋一
性別:男性
年齢:40
身長:173 cm
体重:72 kg
BMI:24.06
体脂肪率:22%
職業:不動産業
スポーツ:
小学校 中学校 高校はバスケ
大学は空手 キックボクシング
最近は週1でキック
週2~3でウエイト
既往歴:なし
健康状態:良好
平均食事回数と量:
朝:もずく酢 プロテイン おにぎりもしくはベーグル
昼:モズク サラダ おでん おにぎり
夜:ほぼ毎日飲みます。揚げ物を食べないように気を付けます。サラダは必ず食べます。
間食(補食):特に食べません。
平均睡眠時間:5~8時間