今回は頭痛のお話です。
頭痛は女性に多く、なんと男性の3.6倍も! みなさんのなかにも頭痛持ちの方、いらっしゃるのではないでしょうか。
頭痛には種類がありますが、とくにつらくて私たち女性の負担になっているのが片頭痛です。
片頭痛が女性に多い理由のひとつは、女性ホルモンのエストロゲンの影響です。
生理中や生理前に頭痛が起こりやすいのは、生理前にエストロゲンが急激に減少するため、脳や脳内物質、血管にさまざまな影響を及ぼしているから、と考えられています。
生理痛やPMS(月経前症候群)の痛みと思っていたら、実は片頭痛だったという人も少なくないのです。
閉経後は、徐々に片頭痛は減っていきますが、更年期世代で女性ホルモンの変動がある時期は、片頭痛に悩んでいる女性が多いのが現状。
市販薬で何とかしている人がとても多いのですが、ひと月10日以上、あるいは週に2日以上、市販薬を飲んでいる人は、「薬物乱用頭痛」になっている可能性があります。
これはとても危険です。
頭痛を悪化させて、かえって治りにくくさせている可能性がありますので、ぜひ頭痛専門医が行っている「頭痛外来」を受診してください。
「日本頭痛学会」のホームページには、全国の頭痛専門医のリストがあります。
私は、できれば女性の頭痛は女性の頭痛専門医に診てもらえたら、と思います。
頭痛を起こす誘因は、日常生活のなかにたくさんあって、生活習慣を見直したり、ちょっと気をつけるだけで、けっこう頭痛予防や改善に役立つことがあります。
女性の医師なら、生活の細かいことまで話せるし、わかってもらえる、これが大事だと思うのです。
もちろん頭痛専門医であることも大事。以前と異なり、今はとても頭痛によく効く専用の薬がさまざま出ていて、専門医ならその人にあった薬を処方してもらえます。
今まで「治らない…」と思っていた頭痛も、今なら治る可能性が高いのです。
私が何度も取材させていただいて、いつも丁寧に頭痛の患者さんを治療していらっしゃるなあと感じるのは、五十嵐久佳先生です。
神奈川県の「富士通クリニック」や東京・丸の内の「東京クリニック」で「頭痛外来」を行っていらっしゃいます。
「痛みはがまんしなくていいんです。受診された70%の患者さんは“よくなった”と言ってくださいますし、“こんなによくなるなら、もっと早く来ればよかった”“頭痛に苦しんだこの10数年間、やり直せたらどんなにいいか…”という方もいらっしゃいます」と五十嵐先生。
頭痛のことをわかりやすくまとめた『頭痛をなんとかしたい! 解消&予防』に、五十嵐先生の思いも語られていますので、頭痛に悩んでいる人はぜひご一読ください。