突然ですが、あなたにとって「健康」とはどういう状態ですか?
実はこれはヨガの先生に以前、尋ねられた質問。
頭でっかちの私はすぐに、世界保健機関(WHO)について考えた。もちろん細かくは覚えていないけど、WHOが定義していたなあ……と。
世界保健機関(WHO)は、健康について、下記のように定義している。
『Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)』
これに、1998年、下記の太字部分を付加することが提案されているが、
『Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
改正採択までにはいたっていないようなので、詳細は割愛する。(詳しくはこちら)
そもそも、「健康」という言葉が日本で使われ始めたのは、江戸時代後期から明治時代からと言われている。
健康の起源を調べてみると、「健康」はもともと医学的意味でhealthの翻訳語であり、西洋医学的な概念の専門用語として誕生している。
1830年代 西洋医学者の高野長英と緒方洪庵が、医学書の中で使う。
1860〜70年代 福沢諭吉は『西洋事情外編』でhealthを健康と訳し、『学問のすすめ』で、生理学的なものとして使う。
その後、健康という言葉は教科書に使われたり、行政の文章や法律に使われたりと広く一般的な語になっていった。
(以上参考資料『健康ブームを読み解く』(青弓社)北澤一利)
さて。
試験の答えを探しているのではなかった。
けれど、こうして明治時代あたりから使われてきた言葉が、いまや「健康増進法」という法律のもと、「国民は…生涯にわたって…健康の増進に努めなければならない」と、国民の義務となってもいるわけで、健康について考えることは、国民の務めでもある(なんてね)。
健康とはなにか?
この質問の狙いは、自分の健康の定義をもつことが、健康のために大切だというヨガの先生の思いから出されたものだった。
例えば、豆腐は健康にいいからといって、毎日豆腐ばかりたべていては栄養バランスが崩れる。
運動は健康にいいからといって、急に走り始めたりすると膝を痛めてしまうこともある。
自分はどういう健康になりたいか。
自分なりの指針をもっていくことは、あまたある健康ネタをどんな風に自分の健康に役立てるかの助けになりそうだ。
ちなみに、私の答えは、
「おいしくごはんが食べられて、気持ちよく眠ることができ、行きたいところに行けること」
です。
食べて寝て散歩する。つまり愛犬と同類です。
みなさんはどう定義づけますか?