週に一回、一部位につき一エクササイズで体型は維持を。
ご質問にお答えする前に、重要なお話を一つ。妊娠可能な女性の場合、体脂肪率が低すぎると月経不順や無月経の原因となってしまいます。現状の体脂肪率、BMIは「痩せすぎ」の状態ですので、トレーナーの立場として、まず一度、婦人科に相談を受け、体脂肪量を増やすことをお勧めします。
今から体重(体脂肪量)を2kg増やしても、BMIは17.6、体脂肪率が16.5%でメリハリのある美しい体型になりますので、ここをあらたな目標にされることをお勧めします。
かなり厳しい食事制限を課されていますが、もう少し緩めて、主食(米やパンなど)、主菜(お肉やお魚料理)、副菜(野菜)をバランスよく摂るようにすれば、自ずとBMIも体脂肪率も2~3ヶ月で適正レベルに戻るでしょう。
体型を変える、あるいは維持するための筋トレについて重要なことは、①全身バランスよく、そして②一部位につき1エクササイズを行うことです。コアトレで腹筋や背筋を鍛えた後に、自重トレーニングでさらに腹筋や背筋を鍛えるのは不必要で、使い過ぎによる障害を起こしかねません。
代謝を上げ、体力を上げ、体型を整えるには、体幹だけでなく、下半身、上半身の筋トレも行う必要があります。さらに筋肉量を維持する場合、一部位の筋トレは週に一回の頻度で十分です。例えば、以下のようなプログラムをお勧めします。
月曜:スクワット(殿部、腿前)
火曜:膝つき腕立て伏せ(胸)
水曜:クランチ(腹)
木曜:ヒールレイズ(ふくらはぎ)
金曜:チューブローイング(背中)
土曜:バックエクステンション(腰)
日曜:完全休養。
これなら一日にエクササイズに要する時間は3~4分で済みます。
腰椎椎間板ヘルニアは椎間板内の軟部組織である髄核が後方に飛び出して炎症を起こし、脊髄神経を刺激するもので、背中を丸める動作で痛みが増強します。また、弾発股は脚を上げ下げするときに筋肉や腱が骨に引っかかって炎症を起こすものです。
いずれの場合も、痛みを感じない範囲で動きを小さくしてエクササイズを行うことが必要です。動きが小さくなる分、速度を遅くしてあげましょう。ただし、痛みがある場合は安静にして炎症をおさえることを優先してください。
相談者DATA
名前:みなこ
年齢:24歳
性別:女性
身長:165 cm
体重:45kg → 47kg
BMI:16.53 → 17.26
体脂肪率:12.8% → 16.5%
体脂肪量:5.76 → 7.76
LBM量:39.24
職業: 専業主婦
スポーツ、身体活動:
小学校五年生から中学校二年まで地区のサークルでバドミントン
既往歴:膝のガングリオン摘出 椎間板ヘルニア
健康状態:弾発股 腰痛 足の裏に石灰が溜まっている
平均食事回数と量:
朝:温野菜と自作のおから全粒粉ケーキ
昼:野菜とキノコに鮭か胸肉どちらかを入れた鍋、玄米飯
夜:野菜鍋とおからケーキ
間食(補食):ドライトマトやミンティアなどのタブレット
平均睡眠時間:3~5時間