腰を前後に曲げると痛い人は
カラダの側面から鍛えてみましょう。
ともくん さま
ご相談、拝読しました。
腰椎椎間板ヘルニアを発症した場合、上半身(胸腰部)を前屈すると(ヘルニア部分が神経を圧迫するため)痛みが増すことが多いのが特徴です。
このため一般的なフッキン運動も背筋運動も行うことが難しくなりがち。
また日常生活でも、お腹周りをかばうために体幹の筋肉が弱り、その結果少しの運動でも筋肉が疲労しやすくなり、また背骨を支える力が弱まります。
その結果、椎間板に負担がかかる、という悪い循環が起きてきます。
テニスや登山のように足を大地に置き、大地を蹴った反作用で動くスポーツは下半身の筋肉が最も重要になりますが、足が宙に浮く競技の場合は、体幹の筋肉の重要性が増します。ボルダリングもその一つですから、「体幹の筋肉が足りない」との指摘は、的を射ているかと思います。
腰痛は腰椎椎間板ヘルニアのように前屈で痛みが強くなるタイプと、腰椎分離症のように後屈で痛みが強くなるタイプがあります。通常のフッキン運動、背筋運動は上半身(胸腰部)を前後屈する訳ですから、いずれのタイプでも痛みが出やすくなります。
そこでお勧めしたいのは、上半身を横に曲げる、つまり側屈するエクササイズです。
側屈する時には、体幹の筋肉がほぼ総動員されます。しかもどのタイプの腰痛も側屈では痛みが起きにくいので(もちろん例外はあります)、腰痛を持っている方には特に向いている体幹のエクササイズです。ボルダリングでも体幹を側屈する動きが頻繁に出てきますので、競技にも生きてきます。
シーテッド・サイドベンド(腹部、腰部のエクササイズ)
1. 椅子に座って足を大きく開き、手を頭上に伸ばして組む。
2. 息を吸いながら2秒かけて、おへそを軸にカラダを横に45°程度曲げる。
3. 息を吸いながら4秒かけて、元の位置に戻る。
反対側も同様に以上を10往復×3セット(インターバル30秒)で、週に2~3回行います。
側屈でも痛みが出る可能性はありますので、小さな動きから始めて徐々に大きく動いてください。また自重で楽にできるようになったら、ペットボトルやダンベルを持って行ってください。
ある程度筋力がアップしたら、通常のフッキン、背筋も少しずつ行っていきましょう。ただし痛みの起きないように、ほんのわずかに上体を曲げたり伸ばしたりしましょう。
また、ともくんさんのライフスタイルで気になるのは睡眠時間の短さです。痛み、特に腰痛はストレスとの観覧が高いと考えられています。ストレスを軽減するには休養が大切で、最も基本的で重要な休養方法が睡眠だからです。最低でも6時間の睡眠を取りましょう。
相談者DATA
名前:ともくん
年齢:31歳
性別:男性
身長:168 cm
体重:59 kg
BMI:20.90
体脂肪率:16 %
職業:営業
スポーツ、身体活動:
小学~高校・・・テニス
大学~現在・・・登山
最近・・・ボルダリング
既往歴:大学時に、ヘルニア
健康状態:健康
平均食事回数と量:
朝・・・バナナ、コーヒー
昼・・・近所のアジアンカフェで、東南アジア系の料理
夜・・・自宅で自炊。筑前煮や魚の煮付けなど、煮物系が中心
間食(補食)・・・仕事の合間に、チョコレートとコーヒー
平均睡眠時間:3~5時間