肩こりとは長いつき合い。
子どもの頃はさすがに凝っていなかったはずだけど、記憶の限りでは高校生に頃にはもう、そこにあった。
今までに一度だけ、肩こりから開放された時期がある。
それはオーストラリアでダイビングのインストラクターになるべく、水泳の練習をしていた頃。小学生のときは毎日のように海で遊んでいて、泳ぎは苦手ではない。けれど、遊びで覚えた泳ぎ方では、プールで400メートルを条件内の速さで泳ぐことができなかった。そこで必死でプールに通っていたら、いつもカッチコチの肩の筋肉がふにゃふにゃと柔らかくなった。
けれど、そんな解放の時間はつかの間。
無事にインストラクターで働き始めると、重いタンクや器材の持ち運びや日々の雑務に追われ、すぐに肩こりは帰ってきた。
編集やライターの仕事をするようになってからは言うまでもない。
ときどき利用するマッサージでは、「これはすごいですね〜!」と嬉々として言われるので、「職業病のようなもんですよ」と自分も納得させていた。
一生つき合う覚悟さえもできていた。
その肩こりが、ついに消えた。
そのミラクルなエクササイズがこちら。
1.椅子に座り姿勢を正す。左腕を45度に開き肩をすくめる。
2.すくめた左肩を下ろして、肩口を開く。開くときは手を伸ばすというより、脇の下を開けるイメージ。腕全体がピーンときたら、8秒かけてゆっくり息を吸う。反対側も同様に3回行う。
これまで、私は肩こりを解消するには、肩の盛り上がった筋肉や肩甲骨周りをほぐすのが最適だと思っていた。
けれど自分でほぐすことは難しい。ストレッチをやってみたりはするが、気休め程度にしかならない。
けれど、違っていたのだ。
私はどうも、気がつくと手に力が入って肩周りを緊張させてしまうようなのだ。
上のエクササイズは、私のかかりつけ治療家の森田愛子さんに、ヨガのレッスンで教えてもらったもの。
このエクササイズは、肩口を開いて肩と腕の緊張をとることを目的にしている。
「肩口は、神経、血管、リンパが集まる場所。ここを解放することが、首、肩、腕のすべてのコンディションに影響するんです」と森田さん。
パソコンに向かっていると自ずと、手や肩が緊張してくる。気づいたら、上のエクササイズを行う。
私は買い物するだけでも肩が張ってくるので、そのたびに行うようにしている。
すると、肩こりが居座る前にいなくなっている。
やっと肩こりとのつき合いは終わりにできそうだ。
かかりつけ治療家の森田愛子さんは「身体を育てなおす」という考えで「心身ともに“軽く、楽に”が当たり前の日常」を目指せる場としてヨガや治療を行っています。
詳しくはK-Raku style