日々のケアが重要です。
年齢が上がると体が硬くなるという事はよくありますが、それは確かに年齢による要素も高いのですが、日々の体の動きや、日々のケアが以前と違ってきている事が大きな原因かもしれません。
体が硬いというのは筋肉が緊張、短縮して硬くなっているという事です。
クレスタさんは以前、長距離、トライアスロンと、かなり大きく体を動かす運動をされていたという事ですので、例えば股関節にしてもかなり大きく動かしていたと思われます。当然それだけ大きく動かせば、ハムストリングスや内転筋なども動作の中でよく引き伸ばされていた事になります。すなわち、大きな力を出して動いていたとしても、動きが大きい分だけ、筋肉もよく伸ばされていたという事です。可動域が大きかったという事です。
また、運動強度が高かったと思いますので、当然それなりのストレッチなども入念にされていたのではないかと思います。要するに以前の方がよく動かし、よくストレッチしていたという事です。
ところが、最近はウォーキング程度という事ですと、当然関節の動きも以前よりは小さくなり、筋肉もそれほど伸ばされなくても良い動きになっています。また、やはり運動強度が下がっているので、以前よりストレッチにかける時間も短くなっているのではないでしょうか。
これらの結果、運動レベルの低下にと伴って少しずつ体が硬くなってきたのではないかと考えられます。大切なのは日頃からよく筋肉を伸ばしている事です。年齢が高くなっても柔軟性は維持できるはずです。改善方法は大きな動作を心掛ける事と、やはり適切なストレッチを行う事です。
クレスタさんはストレッチの後に腕が痛くなる事もあったようですが、これはいわゆるオーバーストレッチというものです。
ストレッチのつもりで筋を引き伸ばしている時に、無意識のうちにその筋が引っ張られまいとする力が入っていたりするものです。
例えば、鉄棒にぶら下がっている状況を想像してみてください。ぶら下がっているのでストレッチをしているように見えるのですが、本人は懸垂を行うような力を入れてしまっている可能性があるという事です。
無理にグイグイ引っ張ると、筋肉は抵抗してかえって縮もうとします。やりすぎると筋肉痛の痛みだけでなく、炎症の痛みまで出る可能性もあります。
ストレッチは大きく体を動かした後に、筋肉の温まっている状態で、痛みを覚える直前くらいで止めておくと一番よく伸びます。
焦って無理にひっぱるとかえって柔軟性が上がらない事をご理解ください。
相談者DATA
名前:クレスタ
年齢:63歳
性別:男性
身長:170 cm
体重:84 kg
BMI:29.1
職業: 会社員
スポーツ、身体活動:
高校:陸上部長距離
社会人:40代まで市民マラソン、トライアスロン
50代から定年後の現在までウォーキング程度
既往歴:
トライアスロンのバイク練習中に乗用車と正面衝突し第2けい骨骨折
健康状態:
最近メタボ体型になったせいか血圧が高め
平均食事回数と量:
朝:トーストと野菜ジュース、コーヒー
昼:近くの定食屋で日替わりランチ
夜:自宅で妻の手料理
間食(補食):夜 ビールのつまみにミモレット
平均睡眠時間:3~5時間