ジャケット ¥50,400、スカート ¥37,800(共にアッセンブリー ニュー ヨーク | コテージ・バイ・オプティチュード)/シルクボウタイブラウス ¥18,900(アナディス | アンシェヌマン ユニ新丸ビル店)/タートルネックセーター ¥14,700(パンソー | パンソー表参道店)/ネックレス ¥27,300(オール フォー ザ マウンテン | コテージ・バイ・オプティチュード)
Photo: Satoshi Yamaguchi(object) Text: Ryoko Kobayashi
華やかさをあえてセーブし粋なフェミニンに
今回のモデル、富川美海さんとの出逢いは、彼女の勤め先である飲食店。
「勤務中は個性を感じさせない服装だったけど、外ではフェミニンなシースルー素材のブラウスを着ていた彼女。性格も含めて本来は女性らしい人。でも、場に合わせて、あえて自分を抑えることもできる。その知性が今回のポイントです」(UDAさん)
ありのままのフェミニンさを軸に目指したのは、女性から見てもカッコいい色っぽさ。あからさまに女を感じさせないカギとなるのが、ふんわりとして、温かみがにじみでるようなチークだ。
「もともとが華やかでしっかりした目鼻立ち。そこにやわらかさを出していくと、セクシーではない色っぽさに。ベースをつくるときに、頬は、素肌の延長のような質感が出せるリキッドファンデーション(3)に、コーラルのクリームチーク(4)を混ぜて使用。頬の真ん中から、横は鼻の脇〜耳の前まで、縦は口角のラインくらいまで血色の余韻を感じさせるように広げ、上からベージュトーンのパウダー(1)を重ねています」(UDAさん)
目元はブラウンのアイシャドウ(5)。上瞼は、目のキワから塗り始め、ややワイドなまあるい形状に。下瞼は、上瞼が浮いて見えない、安定感のあるバランスでプラスする。さらに、富川さんだから入れたのが、黒のリキッドアイライン(2)。目尻をほんの少しオーバーに描き、もともとの強い目元をさらに強めてパーソナルなアクセントにした。
濃く見えない、バランスアップの法則
「きちんとメイクしてるのに、派手に見えないのが不思議」と、富川さん。自分でメイクすると、濃く見えることもよくあるのだとか。
「そうは見せないのが、バランス。今回でいうと、広く入れたチーク。輪郭に合わせて顔のプロポーションを卵形に近い形状につくっておくだけで、どんなメイクも意外なほどぴったりとなじむ。自分にとってベストなバランスを見つけておけば、いろんなメイクにトライしやすくなります」(UDAさん)
今月のミューズが生まれるまで
富川美海さん
(飲食店「トゥーニーズ」スタッフ)
2012.8.29 at Nishiazabu
(Photo: UDA)
「華やかだけど
中性的な雰囲気を
持つ彼女。
フェミニンな好みが
伝わってくる
ファッションが
とても似合っていた。
そんな自分のスタイルが
ありながら
時と場合で
わきまえることを
知っている
知的で垢抜けたセンスの
持ち主です」
─UDAさん
メイクアップ: UDAさん
メイクアップアーティスト。外資コスメブランドを経て、現在は、本誌をはじめ、ショーやアーティストを手がけるなど多忙な日々を送る。その人の魅力とファッションを結びつけ、個性を輝かせるメイクアップの腕とセンスはピカイチ。連載では、自ら街に出て、モデルをハント中。
ブラウンからコーラルのトーンに、遊びを与えるリキッドは、目の形がほんの少し横長に見えるラインに。
毎度おなじみのトークで、本人とブレないメイクを模索。途中、悩みの眉の描き方のレクチャーも。